葬儀・葬式のマナー「遺骨を複数の場所で供養したい!分骨の方法」
皆さまこんにちは。玉野で仏事のお手伝いをして40年、相賀佛光堂です。
よくある葬儀・葬式・法要のマナーの心配ごと、今回のテーマは「分骨の方法」についてです。
「分骨」とは、2カ所以上の場所に遺骨を分けて供養することです。
故人の身体を分けるのはよくないという考えもありますが、古来から行われてきた慣習であり問題はありません。
今回は分骨にどのような手続きが必要か解説します。遺骨を分けたいとお考えの方は参考にしてみてください。
◆分骨の理由
次のような理由で分骨をする方が多いようです。
・お墓が遠方なので、近くの納骨堂などに遺骨の一部を納めたい
・親の遺骨を兄弟姉妹で分けて供養したい
・先祖代々のお墓と新しいお墓で供養したい
・手元供養(自宅などに遺骨の一部を保管し供養する方法)をしたい
・故人の希望で遺骨の一部を散骨(遺骨を粉末化して野山や海などに撒く葬法)したい
・本山納骨(信仰する宗派の本山に遺骨の一部を納め供養する方法)をしたい
◆分骨できるのは「祭祀承継者」
祭祀承継者とは、祭祀財産(神仏や祖先を祀るためのもの)を承継した人のことを言います。
祭祀財産とは墳墓、祭具、系譜を指し、遺骨もこれに入ると考えられます。
故人の指定がない時は、遺族の話し合いで祭祀承継者を決めるのが一般的です。
ただし祭祀承継者であっても分骨するかどうかは独断で決めず、親族や受け入れ先のお墓所有者と話し合って決めましょう。
お墓所有者の許可がないと納骨できませんし、親族の意向も重要です。
◆分骨のタイミング
分骨には2つのタイミングがあります。
火葬後、そしてお墓に入っている遺骨を分けることになった時です。
◆分骨に必要な「分骨証明書」
分骨の際発行されるのが分骨証明書です。
分骨した遺骨をお墓などに納める時に必要になります。
手元供養するときは不要ですが、手元にある遺骨を後々どこかに納めることになれば必要となります。
今後のことを考え、念のため発行しておきましょう。
玉野市・岡山市の分骨に必要な書類もご紹介します。
●玉野市
・玉野市斎場で火葬した際に分骨するとき
・玉野市霊園に納骨した遺骨を分骨するとき
・火葬した遺骨を自宅に保管しており、納骨する際に分骨するとき
【必要書類】
・分骨証明申請書
・火葬許可証
・委任状(申請人以外の方が窓口に申請に来られる際には、必ず必要です。)
【手続き場所】
玉野市役所 市民課
玉野市斎場で火葬した際に分骨するときは、斎場職員に分骨する旨を伝え、必要書類を職員から受け取ってください。
(玉野市 公式ホームページ「分骨するとき」
https://www.city.tamano.lg.jp/soshiki/10/8656.html )
●岡山市
・岡山市営斎場で火葬した際に分骨する場合
・市営墓所からお骨の一部を他のお墓等に移す場合
【必要書類】
・分骨証明書
【発行場所】
・岡山市生活安全課
◆分骨の手順
火葬後の分骨とお墓に入っている遺骨を分ける時、それぞれの場合の手順について解説します。
●火葬後に分骨するときの手順
①分骨したい旨を葬儀社に相談
②事前に必要な数の骨壷を用意する
③火葬場管理者に「火葬証明書(分骨用)」を発行してもらう
④焼骨後の骨上げで、それぞれの骨壷に遺骨を納める
●すでに納骨してある遺骨を分骨するときの手順
①必要な骨壷を用意する
②墓地の管理者に分骨したい旨を連絡し、分骨証明書を発行してもらう。
お墓から遺骨を取り出す際には、墓地の管理者の立ち合いが必要になり、その立ち合いのもとに分骨証明書が発行されるようになります。
③僧侶に分骨するための法要を行ってもらい、遺骨を取り出す。
閉眼供養(遺骨を取り出すためお墓から故人の魂を抜く法要)→遺骨を取り出す→遺骨を分けた後で元の場所に戻す際に開眼供養(お墓に再び魂を宿す法要)をする、という流れになります。
◆分骨する時の注意
分骨については色々な考えの方がいますので、希望する場合は親族と話し合って決めましょう。
一番大事な部分とされる喉仏の骨をどこに納めるかも決めておくと良いでしょう。
本山納骨の場合は喉仏を含んだ遺骨を納骨します。
分骨は、ご遺族の生活様式にマッチする・心の拠り所になる等の利点があります。
ご遺族の皆さんが納得出来る供養になるよう、相談しながら進めていきましょう。
ご葬儀や法要に関してわからないことがある方や、準備が難しい方は相賀佛光堂にご相談ください。
相賀佛光堂は、玉野市・岡山市南区エリア(旧灘崎町、迫川、荘内、常山、八浜、宇野、築港、直島、豊島)で「地元とともに生きる」葬儀社です。
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