相続と相続放棄の基礎知識｜知っておくと安心の手続きガイド
皆さまこんにちは。玉野で仏事のお手伝いをして40年以上、相賀佛光堂です。よくある葬儀・葬式・法要のマナーの心配ごと、今回のテーマは「相続と相続放棄の基礎知識」についてご紹介します。
家族が亡くなったあとに向き合うことの一つが「相続」です。相続手続きは専門用語も多く、突然の状況ではどう進めてよいかわからず不安になる方も少なくありません。しかし、流れや基本を知っておくことで、落ち着いて進めることができます。相続の基礎知識から相続放棄を考えるときのポイントまで、やさしく解説します。
1. 相続とは？まず知っておきたい基礎知識
「相続」とは、亡くなった方（被相続人）の財産を、家族などの相続人が受け継ぐことです。財産には次のようなものがあります。
【プラスの財産】
・ 預貯金
・ 不動産
・ 車
・ 保険金（みなし相続財産）
・ 有価証券 など
【マイナスの財産】
・ 借金
・ 未払いの税金
・ ローン など
相続はプラスだけでなくマイナスも対象になる点が大きなポイントです。また、誰が相続人になるのかは法律で決まっており、配偶者・子ども・親・兄弟姉妹などが順番（法定相続人）によって定められています。
2. 相続手続きの一般的な流れ
相続手続きは複雑に思えますが、おおまかな流れを知っておけば安心です。
① 遺言書の有無を確認
遺言書がある場合は、その内容が最優先されます。封を開けてはいけない種類（自筆証書遺言など）もあるため、見つけたら専門家へ相談しましょう。
② 相続人を確定する
戸籍をたどって相続人を調べます。必要書類が多いため、早めの行動が大切です。
③ 相続財産を調査する
預金、不動産、借金まで、財産全体を把握します。
④ 遺産分割協議
相続人全員で話し合い、遺産をどのように分けるかを決めます。
⑤ 名義変更や相続税の申告
不動産の登記変更、銀行口座の手続き、相続税がかかる場合は10か月以内の申告などが必要です。
3. 相続放棄とは？どんなときに選ばれるのか
相続放棄とは、最初から相続人ではなかったことにする手続きです。プラスの財産もマイナスの財産も一切受け継がなくなります。次のような場合に選ばれることが多いです。
・ 借金などマイナスの財産が多い
・ 被相続人との関係が薄く、遺産を受け継ぐ意思がない
・ 他の相続人とのトラブルを避けたい
もう一つの選択肢として「限定承認」がありますが、こちらは“プラスの財産が残る範囲でマイナスを返済する”制度で、手続きが複雑なため専門家に相談が必要です。
4. 相続放棄の手続きと注意点
相続放棄の手続きには期限があり、注意が必要です。
【手続きの流れ】
1. 財産状況の確認
2. 家庭裁判所へ相続放棄の申述
3. 受理されれば相続放棄が成立
【注意点】
・ 期限は「相続の開始を知った日から3か月以内」
これを過ぎると、原則として相続することになります。
・ 放棄した後は財産を受け取ることができない
・ 他の相続人にも影響が出ることがあるため、事前に家族で話し合うことが大切
曖昧な状態のまま時間だけが過ぎることが最もリスクが高いため、迷ったら早めの判断が必要です。
5. 専門家に相談したほうが良いケース
相続は家庭ごとに状況が異なり、判断が難しい場合もあります。次のようなケースは、早めに専門家へ相談すると安心です。
・ 相続財産の内容が複雑
・ 実家が不動産を複数所有している
・ 相続人が多く、関係が複雑
・ 借金と財産のどちらが多いか判断できない
・ 税金の申告が必要になりそう
専門家（司法書士・行政書士・税理士など）に相談することで、スムーズに進められ、トラブルも防ぎやすくなります。
まとめ｜迷ったら早めの確認と相談を
相続は人生の中で何度も経験するものではないため、分からないことがあって当然です。「いつまでに何をするか」を知っておくだけでも、気持ちに余裕が生まれます。相続放棄には期限があり、判断が難しい場面も多いため、迷ったときは一人で抱え込まず、早めに専門家や家族に相談して進めていきましょう。
落ち着いて対応することで、トラブルを防ぎながら安心して次のステップへ進むことができます。
また、法要やご葬儀に関してわからないことがある方や、準備が難しい方は相賀佛光堂にご相談ください。相賀佛光堂は、玉野市・岡山市南区エリア（旧灘崎町、迫川、荘内、常山、八浜、宇野、築港、直島、豊島）で「地元とともに生きる」葬儀社です。地元で安心して葬儀をあげていただけるよう、まごころを込めてお客様に寄り添いサポートいたします。仏事でお困りの際はお気軽にご相談ください。
